◆埼玉東部市圏等広域における開発動向◆
・武操地域において個性ある開発の方向性を導くためには、周辺開発との差異化が必要である。そのためには従来機能の他に特に親水アミューズメント、福祉、健康づくり、環境について、広域的視野から補完すべき部分がある。
◆三郷市における武操地域◆
・分散型都市構造のネットワーク強化に必要な拠点形成。
・ファイブハートの一つに位置づけられている武操跡地の開発は周辺との差別化、付加価値の高いまちづくりの実現に吉川市と連携して地域特性を抽出する唯一の地域です。
◆吉川市における武操地域◆
・総合振興計画での位置づけから、今後は市街地を東へ拡大する方向にある。
・吉川市全域においてバランスの良い都市構造を保ち、吉川駅南土地区画整理事業によって形成される市街地との連担性を保つという観点から、武操跡地及び周辺地域の市街化が、今後の吉川市の健全な市街化のための整備の方向性である。
・吉川駅へのこれ以上の機能集中、交通集中の回避の観点から、吉川新駅が必要。
・新駅利用者の利便に供する交通基盤の整備が望まれる。
◆両市における武操地域◆
【両市ををつなぐ要衝としての連携機能の導入】
 江戸川と中川に挟まれていることから一体性が予想される両市であるが、武蔵野線及び常磐自動車道が地区を分断し、これまでは連携が生まれていない。両市の境界上にある当該地域では、両市が相互利用の図れるような機能導入を図り、互いの交流を深めていくことが求められている。

【武蔵野線南西側での両市民の生活を支える役割】
 約3万人の人口を抱えるみさと団地、今後約1万人の人口が想定される吉川駅南地区が武蔵野線南西側に立地していることは、当地区の社会条件として非常に大きな要素である。
 武操地域の開発を考慮すれば、1都市(例:六本木ヒルズのような)として捉えることも可能な人口規模であり、これらの居住者の生活を支える役割が当地域には求められている。生活を支えるためには、日常生活における利便機能だけではなく、当地域への定住志向を促すアメニティ機能なども求められる。
 特にこれから世代交代を迎えるみさと団地と、これから新たな世代が定着し始める吉川駅南地区では、自ずと世帯層も異なってくるため各機能においても求められる内容が多様である必要がある。
 ニューファミリーから初期高齢者まで様々な世代、世帯に対応可能な住居支援機能・施設を備えていくことが地域全体の永続的な社会形成に求められる。
◆武操地域特性の抽出及び周辺との差別化のポイントと開発コンセプト◆
三郷市側 吉川市側
・みさと団地等周辺生活環境への配慮と消費需要の活用。
・周辺の自然・田園環境への配慮。
・(仮)新和吉川線・(仮)柏・草加線等広域幹線整備による広域交通条件の整備。
・周辺における三郷中央駅開設と大規模商業開発計画。
・良好な住宅市街地形成環境の活用。
・武操地域周辺に残る農地等が有する良好な自然・田園環境の活用。
・新駅設置は首都圏における市街地形成の必要条件。
◆差別化のポイント◆
 良好な自然環境・田園環境との調和に配慮した自然豊かな開発
 既存生活環境の変化に対応したフレキシブルで持続的な社会形成
 次世代型社会の先駆的形成(自然環境と利便環境の両立)
◆開発コンセプト◆
環境共生都市・エコヴィーユ(eco-ville)
〜人が創る環境と環境が創る人が出会うまち〜
◆開発テーマ◆
 自然・環境にやさしいまちづくり
 いつまでも住み続け、コミュニティが育まれるまちづくり
 次世代の環境共生ニーズに対応したまちづくり
※この構想は平成12年3月に三郷市から報告された「武蔵野操車場跡地及び周辺地域整備事業化検討調査」報告書からの抜粋と私達NPO法人ふるさと街づくり推進協議会のグランドデザイン委員会・ユニバーサルデザイン委員会により答申された提案構想です。この提案構想は、6月に行政・諸官庁へ提出する予定です。
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